過失割合

 「あなたの過失は3割です」・「今回の事故では5対5ですから」。
 保険会社から突然、一方的な説明を受けた経験がある方も少なくないでしょう。根拠がはっきりしないまま、しかし言い返す術もなく、納得を求められる。

 けれど、過失割合ひとつで、あなたが受け取れる賠償金(示談金)が大きく変わってしまう可能性があります。もしも提示された割合に「おかしい」・「納得できない」と感じたなら、その違和感をそのままにせず、一度立ち止まってください。
 その過失割合は、本当に妥当なものなのか。事故の状況に照らして、法的に正しく評価されているのか。
弁護士という第三者の専門的視点で見直すことで、あなたにとって本当に納得できる解決策がきっと見えてくるはずです。

このようなお悩みはありませんか?

  • 保険会社から提示された過失割合にどうしても納得がいかない
  • 過失割合についての説明が曖昧で根拠がよく分からない
  • 自分の言い分が適切に反映されていないと感じる。
  • 過失割合がどのように決まるのか、その仕組みが分からず不安。

→ 過失割合は、賠償金(示談金)に大きく影響する重要な要素です。「これでいいのだろうか」と少しでも疑問を感じたなら、専門的な視点で確認することをおすすめします。

過失割合とは?
― 損害額(示談金)に直結する“非常に大きな数字”です。

 交通事故では、当事者それぞれの責任の度合いに応じて「過失割合(過失相殺率)」が定められます。これは、事故の責任がどちらに・どれだけあるかを数値で表すものです。
 しかし、これは単なる数値に留まりません。この割合によって、最終的に受け取れる賠償金(示談金)の額が大きく変わってくるのです

 例えば、治療費100万円・慰謝料100万円の計200万円の損害があったとします。このうち治療費は、保険会社が病院に全額を直接支払っていると仮定します(対人一括対応)。

 過失割合が「被害者30%:加害者70%」とされた場合、賠償金(示談金)は、以下のように計算されます。
・総損害額200万円 ×(100%-自身の過失:30%)=140万円
・治療費100万円は既に支払済み
→ 140万円-100万円=40万円

 したがって、40万円が賠償金(示談金)と算定されます。もしも、被害者の過失が20%であった場合と比較すると、たった10%の違いでも示談金は20万円も減ることになります。

 このように過失割合がご自身に大きくなればなるほど、保険会社から支払われる賠償金(示談金)の額が、大きく目減りすることに繋がります。たった10%違うだけでも賠償金(示談金)の額が大きく変化するのです。そして、経験上、賠償金(示談金)の額が大きくなるような死亡事故や重い後遺障害が残存するような重大事故では、この過失割合に関する対立が深刻なものになります

 保険会社から提示された過失割合に不満や疑問がある場合は、弁護士に相談することが大切です。保険会社は、中立的な立場ではなく、可能な限り賠償金(示談金)の支払額を抑えようとする傾向があります。そのため、被害者にとって不利な過失割合を提示されることもあるのが実情です。

 当事務所では、実況見分調書などの刑事記録やドライブレコーダー映像などの証拠から交通事故の状況解析を丁寧に行うとともに、類似裁判例の調査をして、適正な過失割合を主張します。また、必要に応じて現地調査や自動車工学の知見を有する者への鑑定依頼も実施します。そして、死亡事故のように当事者の声を聞くことができない場合には、被害者参加制度を活用し、刑事裁判への支援を通じて事故原因の解明を目指すこともあります。

 もし仮に、被害者側にも一定の過失があると評価される場合でも、賠償金(示談金)を少しでも有利に受け取るための方法はあります。

  • 実費(特に治療費)の圧縮
  • 人身傷害保険の適用検討
  • 他の補償制度(例:労災)との組み合わせによる調整

 状況に応じて、上記のような、被害者の利益を守るための選択肢を丁寧にご提案いたします

 その数字は、あなたの賠償金(示談金)の額に直結する「見逃してはならないもの」です。「おかしいかも」・「納得できない」と思ったときこそ、専門的視点で立ち止まって見直すことこそが、納得できる解決に繋がるはずです。まずはお気軽にご相談ください。

過失は変えられるのか?
具体的な検討方法。

 交通事故では、事故のパターン(出会い頭・追突・右左折時など)に応じて、一定の標準的な過失割合が存在します。これは、これまでの裁判例に基づいて、「典型的にはこの程度の過失」と整理された目安になります。しかし、この基準はあくまで目安であり、実際の事故状況によって修正される可能性があります。

 当事務所では、必要に応じて、事故現場の現地検証を行い、道路状況や視界の問題、信号の配置などを調査します。また、ドライブレコーダーの映像がある場合、専門の鑑定会社への分析依頼を検討した上で、科学的な根拠に基づいた主張を行います。例えば、相手方が「信号は青だった」と主張していても、映像分析によって「実は黄色だった」ことが証明できれば、過失割合が大きく変わることもあります。

 過失割合の争いは、単なる感情論では通用しません。交通事故の客観的状況、事実の法的評価、過去の裁判例との整合性-。これらを総合的に分析し、証拠と理論をもって主張することが重要です。
 繰り返しとなりますが過失割合は、損害賠償に大きく影響する数字です。「おかしいかも」・「説明が不十分だった」と感じたときこそ、その違和感を専門家に預けてみてください。

当事務所の特徴

 当事務所は交通事故の問題において、2025年6月時点で850件以上の解決実績があります(被害者側のみ)。この豊富な経験から得た専門知識を活かし、一人ひとりの状況に応じた最善の解決策をご提案できることが当事務所の強みです。そして、ご依頼者様とのやり取りは、事故直後から弁護士が直接対応する体制を整えており、事務局への丸投げや伝言ゲームとなることはありませんのでご安心ください。
 初回相談は無料ですので、交通事故でお悩みの方はどんなに小さな疑問でもお気軽にご相談いただけます。事故被害に遭われた方の身体的・精神的負担を最小限に抑えながら、法的権利を最大限に守るためのサポートを全力で行います。
 被害に遭われた方が、本来あるべき生活を取り戻すまで。湊第一法律事務所は、その道のりに最後まで伴走いたします。不安を一人で抱えず、まずは一歩、私たちにお話をお聞かせください。

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